地球に最も似た惑星 生命存在の可能性も 米研究チーム
2010年10月1日0時58分
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写真:恒星と惑星(右)のイメージ図=リネット・クック氏作画恒星と惑星(右)のイメージ図=リネット・クック氏作画
【ワシントン=勝田敏彦】米カリフォルニア大サンタクルーズ校などの研究チームが、太陽系外で地球に最も似た環境を持つとみられる惑星を発見したと発表した。惑星の質量や軌道の特徴から、地球にいるような生命の存在に欠かせない液体の水や大気が存在する可能性があるという。
チームがハワイのケック望遠鏡を使って見つけた。惑星は地球からてんびん座方向に約20光年離れた恒星(グリーゼ581)の周りを公転している。周期は37日弱という。
地球の3~4倍の質量があり、表面に硬い岩石のある地球のような惑星と考えられる。さらに恒星との間の距離から、表面の温度は平均すると零下31度から同21度と推定できることがわかった。
この温度だと水は氷だが、恒星に向いた表面の温度は平均より高いとみられ、水が液体の状態で存在する領域がある可能性がある。また重力が十分あることから大気があってもおかしくないという。
これまで太陽系外の惑星は400以上見つかっているが、恒星までの距離が近すぎたり遠すぎたりして、液体の水が存在できそうな惑星は見つかっていなかった。
火星の表面では氷は見つかっているが、液体の水は見つかっていない。仮に生命が存在するとしても、温暖で氷が解けていたかなり昔のことだったと考えられている。
チームのスティーブン・ボーグト同校教授は「今回の発見は、生命が存在する可能性がある惑星として最も説得力がある実例だ」という。